おもしろい話 鮮度も長持ちするんだ。・・・1 (メト化) [鮮度保持]
おもしろい話 鮮度も長持ちするんだ。 ・・・1 (メト化)
肉や魚の赤身が褐変することを「メト化」と言います。
冷凍や冷蔵輸送などの技術が開発されてきましたが、飼養管理(飼料設計などすべて含む)でも差が出ることがあるようです。
* メト化とは、筋肉中に存在するミオグロビンが酸化しメトミオグロビンになることであり、血合い肉中に多いヘム鉄が二価のオキシ化した状態から、三価のメト化した状態に酸化することとされています。
当時 飼料メーカーさんや漁家のご主人達は、抗病や肉質改善などを目的に、餌のビタミンを強化したり、色々なスパイスや カプサイシンなどのポリフェノール などを添加したりしていました。
現在では、試験的にシルクパウダーなども 添加しているとお聞きしたことがあります。
また個人的には、上記の様な添加物も全て、免疫や代謝機能を高める作用のあるものではないかと思います。
魚や野菜などの食材は、鮮度や日持ちが大きな付加価値の一つだからです。
生体細胞が活性化してくると、当然細胞内の各器官の機能も本来の活性状態になってくるということも関係しているのではないかと考えています。
例えば、ミトコンドリアの酸化的リン酸化の熱力学的な効率は、健康状態で約43%と、言われていますが、
ある活性状態になると、70%程度になることがあるということです。
当然ATPの筋肉内濃度も高くなると考えられます。
ミトコンドリアは、生命エネルギーATPを効率よく生産しますが、
鮮魚などでは細胞内(筋肉内)のATPが0になった時点で、死後硬直が始まり、そこから見落ちが始まります。
当然、見落ちの早い鮮魚は評価が低く、セリ値も安くなります。
セリ人が、手鉤で並べられた魚をひっかけているのは、筋肉の硬直の状態を見る目的もあると思います。
また、場合によっては、腐敗菌の繁殖も抑えらるようです。
そのデータも探しておきたいとおもぃます。
これらの色々なファクターが重なって、鮮度が長持ちし、時間がたてば熟成していく(腐敗の方向に行きにくい)様です。
参照
Nippon Suisan Gakkaishi 80(6),965-972(2014)
筋肉内ATPによる冷凍カンパチ血合肉の褐変抑制
井ノ原康太 黒木信介 尾上由季乃
濱田三喜夫 保 聖子 木村郁夫
鹿児島大学大学院連合農学研究科、鹿児島大学水産学部食品工学研究室
有限会社敬天水産、鹿児島県水産技術開発センター
以下は、当時愛媛県で実施したハマチの鮮度比較写真データの一部です。ご参考まで。
例 鮮度テスト ハマチ 左 試験区 右 対象区
試験区(ハマチ3枚下ろし)
対象区(ハマチ3枚下ろし)
各写真は、飼料メーカー愛媛事業所で撮影。
ハマチの血合い肉 時系列変化 写真
野人のたわごと
30年ほど前から、ATPの生産効率や生産量が生命現象に一番大事なファクターの一つであり、生体はどういう状況でもATPを効率よく作る方向(生命を維持する方向)に各生体器官や構成成分が連携して向かっているような気がしてなりませんでした。
当時は、農学部や産官学の窓口に当たるところで、生体内のATPの生産効率や量を測定してもらいたい話をすると、「行くとしたら医学部ですね。」などと言われて、なかなか相手にされませんでした。
それが現在では、色々な大学や研究機関の農学系でもどんどん色々な論文やデータが発表されるようになりました。
自分の体を壊し、体の検査データを見せてもらう度に、ますますその考えは強くなっていました。
参照
HEART‘s selection2
ストレス応答と心臓の病態生理
低酸素ストレス応答
高島成二 大阪大学大学院医学系研究科 医化学講座
ストレス応答性1379〜1382心臓Vol.47 No.12(2015)
色々なやり方や考え方があると思います。
個人的には、免疫や代謝の機能が上がるような、方法(飼料設計や飼養管理)をチョイスされるのが良いのではないかと思います。
いやー 面白いですね。
専門の科学者の先生方のお話を聞かせてもらいたいなあ。 コロナが落ち着いたら。
肉や魚の赤身が褐変することを「メト化」と言います。
冷凍や冷蔵輸送などの技術が開発されてきましたが、飼養管理(飼料設計などすべて含む)でも差が出ることがあるようです。
* メト化とは、筋肉中に存在するミオグロビンが酸化しメトミオグロビンになることであり、血合い肉中に多いヘム鉄が二価のオキシ化した状態から、三価のメト化した状態に酸化することとされています。
当時 飼料メーカーさんや漁家のご主人達は、抗病や肉質改善などを目的に、餌のビタミンを強化したり、色々なスパイスや カプサイシンなどのポリフェノール などを添加したりしていました。
現在では、試験的にシルクパウダーなども 添加しているとお聞きしたことがあります。
また個人的には、上記の様な添加物も全て、免疫や代謝機能を高める作用のあるものではないかと思います。
魚や野菜などの食材は、鮮度や日持ちが大きな付加価値の一つだからです。
生体細胞が活性化してくると、当然細胞内の各器官の機能も本来の活性状態になってくるということも関係しているのではないかと考えています。
例えば、ミトコンドリアの酸化的リン酸化の熱力学的な効率は、健康状態で約43%と、言われていますが、
ある活性状態になると、70%程度になることがあるということです。
当然ATPの筋肉内濃度も高くなると考えられます。
ミトコンドリアは、生命エネルギーATPを効率よく生産しますが、
鮮魚などでは細胞内(筋肉内)のATPが0になった時点で、死後硬直が始まり、そこから見落ちが始まります。
当然、見落ちの早い鮮魚は評価が低く、セリ値も安くなります。
セリ人が、手鉤で並べられた魚をひっかけているのは、筋肉の硬直の状態を見る目的もあると思います。
また、場合によっては、腐敗菌の繁殖も抑えらるようです。
そのデータも探しておきたいとおもぃます。
これらの色々なファクターが重なって、鮮度が長持ちし、時間がたてば熟成していく(腐敗の方向に行きにくい)様です。
参照
Nippon Suisan Gakkaishi 80(6),965-972(2014)
筋肉内ATPによる冷凍カンパチ血合肉の褐変抑制
井ノ原康太 黒木信介 尾上由季乃
濱田三喜夫 保 聖子 木村郁夫
鹿児島大学大学院連合農学研究科、鹿児島大学水産学部食品工学研究室
有限会社敬天水産、鹿児島県水産技術開発センター
以下は、当時愛媛県で実施したハマチの鮮度比較写真データの一部です。ご参考まで。
例 鮮度テスト ハマチ 左 試験区 右 対象区
試験区(ハマチ3枚下ろし)
対象区(ハマチ3枚下ろし)
各写真は、飼料メーカー愛媛事業所で撮影。
ハマチの血合い肉 時系列変化 写真
野人のたわごと
30年ほど前から、ATPの生産効率や生産量が生命現象に一番大事なファクターの一つであり、生体はどういう状況でもATPを効率よく作る方向(生命を維持する方向)に各生体器官や構成成分が連携して向かっているような気がしてなりませんでした。
当時は、農学部や産官学の窓口に当たるところで、生体内のATPの生産効率や量を測定してもらいたい話をすると、「行くとしたら医学部ですね。」などと言われて、なかなか相手にされませんでした。
それが現在では、色々な大学や研究機関の農学系でもどんどん色々な論文やデータが発表されるようになりました。
自分の体を壊し、体の検査データを見せてもらう度に、ますますその考えは強くなっていました。
参照
HEART‘s selection2
ストレス応答と心臓の病態生理
低酸素ストレス応答
高島成二 大阪大学大学院医学系研究科 医化学講座
ストレス応答性1379〜1382心臓Vol.47 No.12(2015)
色々なやり方や考え方があると思います。
個人的には、免疫や代謝の機能が上がるような、方法(飼料設計や飼養管理)をチョイスされるのが良いのではないかと思います。
いやー 面白いですね。
専門の科学者の先生方のお話を聞かせてもらいたいなあ。 コロナが落ち着いたら。
2021-01-08 13:14
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